旧枠モダンウィークエンド 参加レポート
1.今回使用したデッキ
モダンホライゾンⅡで再録を果たした往年の名カード「ミラーリの目覚め」を使いたくて【白青緑WAKE】を持ち込みました。高校1年生でMTGを始めたばかりの頃、新宿のイエロー潜水艦で購入した同アーキタイプの金枠デッキが非常に強力であり、当時から憧れがあったことも大きな要因であります。今回再録されたことあり、旧枠モダン(以下旧モ)バージョンのWAKEを使ってみたかったのです。
当時のフィニッシャーであった「正義の命令」こそ旧モのカードプールにはありませんが、それより遥か昔から存在していた「聖なるメサ」という強力な白のフィニッシャーが旧モで活躍しており、wakeのマナ増強能力・クリーチャー全体強化能力がメサの性質と非常に合致していたため、この2枚を軸に構築を進めることにしました。
2.デッキリスト(赤字はモダンホライゾンⅡ新規カード)
土地(26)
エルフェイムの宮殿 2
吹きさらしの荒野 1
沿岸の塔 3
溢れかえる岸辺 2
ヤヴィマヤの沿岸 2
反射池 4
樹上の村 3
フェアリーの集会場 2
平地 3
島 3
森 1
クリーチャー(3)
根の壁 3
呪文(31)
今わの際 2
浄化の印章 2
聖なるメサ 2
神の怒り 3
巧みな軍略 2
対抗呪文 4
マナ漏出 3
嘘か真か 4
時間の伸長 1
ガイアの祝福 2
地の封印 1
真の木立ち 2
ミラーリの目覚め 3
サイド(15)
太陽の網 1
花の壁 2
聖なる場 3
今わの際 1
天啓の光 1
沈黙のオーラ 1
崇拝 1
象牙の仮面 1
神の怒り 1
冬眠 2
地の封印 1
また明日から頑張ろう(満身創痍) pic.twitter.com/kVuv1pmaDB
— カイザ (@kaixa913xxx) 2021年7月4日
戦績
Day1
ネクラ(白黒緑)ランデス〇×〇
青黒ゾンビ激動〇〇
カーミックボンバー××
茶単トロン××
Day2
4Cバベル〇××
シータ(青赤緑)コントロール××
青黒ゾンビ激動×〇×
青緑ストーム(bye扱い)×〇〇
尻すぼみどころか2日目はいいとこなしでした…反省
3.各カードの採用理由
「エルフェイムの宮殿」「沿岸の塔」「ヤヴィマヤの沿岸」
3色である以上多色地形は必須であり、さらに多色カードを複数抱えているためフェッチランドを多くすると使用する判断が難しくなると思い、タップインデュアル中心で考えました。ペインランドのほうがテンポでは上回りますが、WAKE下でも色マナを出すと毎回ライフを失うこと、唯でさえ鈍足のデッキなのでアグロに轢かれると思い諦めました(青緑は他に何もないので泣く泣く採用)
「反射池」
旧モ多色デッキ(特に3色以上)においてはほぼ必須に近いカードだと思います、タップインデュアルやペインの足らないところを補完してくれます。4枚採用はリスクもありますがそれを上回って強力な一枚です。
「溢れかえる岸辺」「吹きさらしの荒野」
特殊地形を増やしているため基本土地のスペースが取れず、必然的にフェッチの枚数も絞られました。序盤は青で動いて終盤はメサのために白が必要になります。
「樹上の村」「フェアリーの集会場」
WAKE下でそれぞれ4/4 3/2と一回り大きくなり、村に至っては「稲妻」で死ななくなるためメサを引けてない状況でもフィニッシャーになり得ます。WAKE前提の話になりますが土地1つ寝かすだけで起動できるようになり、「神の怒り」を投げてすぐさまアタックに向かえるのはメサにはないメリットです。
「根の壁」
デッキ構築がノンクリーチャーから始まり、生物止まらな過ぎて花の壁になり、タップインランドの多さによる深刻なテンポロスを解消すべく、最終的に根の壁に落ち着きました。スムーズに行ければ4ターン目のWAKE着地や、「嘘か真か」が1ターン早くなったり、WAKE下でメサを出すときにマナを無駄にしないで済むなど細かいところで活躍してくれます。
「今わの際」
「陰謀団の先手ブレイズ」「リバー・ボア」「サルタリーの僧侶」「惑乱の死霊」など旧モには面倒なパワー2以下のクリーチャーがわんさか存在しています。特にブレイズは早期に処理できなければ敗北濃厚なのでターンを跨がずに除去したいところです。また自分のペガサストークンや根壁に打つことで火力による頓死を防ぐこともできます。
カーミックボンバーに対してもサクリ台がない状況ならば「霊体の先達」もといその釣り先を追放できます(だいたいあるので期待薄)
「浄化の印章」
最新カードである「真の木立ち」からサーチが効く置物除去であり、メインサイドともに「ネビニラルの円盤」は起動させてはいけないため採用しました。Day1では1枚のみでしたがメタがビートダウンよりもコンボ・コントロールに傾倒していると判断しDay2で1枚追加しました。
「聖なるメサ」
うまだっち!
WAKE下で2/2になるため「ウルザの鎧」や「隆盛なるエヴィンカー」で無力化されなくなります。
「神の怒り」
旧モ最強クラスのクリーチャー除去カードですが、2日間通してロクな打ち方をせずただただ重たいソーサリー除去と化しておりデッキ内で最も不要なカードまであると感じました。
〇カーミックボンバー戦でリクルーターやウッドエルフによるダメージを減らすために打つものの「ゴブリンの砲撃」があるため全部射出され4点ダメージを喰らう
〇茶単戦でトロンにものを言わせて出てきた「押し出し成形機械」+「トリスケリオン」から生き長らえるために打つものの押し出しに全てのアーティファクトを食べられ
トリスケリオンにオールインされ7点ダメージを喰らう
〇そもそも青黒激動に対してほぼ打つ機会がない(1回だけゾンビを飛ばすために打った、なおそのゾンビはスクイー絡みで出ている)
〇青緑ストーム戦で3体のビーストトークンに殴られて残りライフ8、ラスゴあるしワンチャン返せると思いきや「時間のねじれ」で死ぬ
悲惨オブ悲惨って感じでした。
余談ですが今回入賞した【エルフ】には激烈強かったです(当たり前だ)
「巧みな軍略」
原典のWAKEデッキは「強制」を使ってパーツを探したりFBつきカードを貯めていましたがもちろん旧モにはありません。「嘘か真か」だけでは足りずに軍略も採用することにしました。序盤は足らない色マナを探し、後半はカウンターやコンボパーツ、ミシュラランドを探しにいきます。
「対抗呪文」
ダブルシンボルはこのデッキにおいて決して取り回しがいいわけではありませんが、2マナの確定カウンターは何物にも代えがたいため採用、土地6枚の状況でWAKEを置きつつ青マナ土地から青青が捻出できるため1妨害を構えながらターンを渡すことができます。
「マナ漏出」
終盤は打ちづらくなりますが序中盤においてはほぼ確実なカウンターとして運用できます。3色であるため相手の高速展開には対抗呪文が打てない状況であることが多いためリークとの両輪でカウンターしていきます
Day1では2枚でしたがビートダウンが少ないと判断し1枚増加(際と神の怒りが浄化と漏出に変わりました)
「噓か真か」
強い
「時間の伸長」
2ターンを追加するという意味不明なテキストと意味不明なコストの呪文ですが、WAKEを置くことにより土地5枚で打てるため確実に発動まで漕ぎつけられます。メサや村がある状況で発動するだけで基本勝つことができます。
1200円もしましたがそれなりの働きをする一枚。
「ガイアの祝福」
カーミックボンバーの「狂気の祭壇」ループに屈しないためのカードであり、メインから取れる間接的な墓地対策、木立ちと併せてエンチャントの再利用など細かいところで仕事をする一枚です。嘘か真か、巧みな軍略で落としてライブラリー修復も可能です。
「地の封印」
木立ち経由でサーチできる墓地対策。ガイアの祝福とアンチシナジーとなってしまうところがネックですが、「霊体の先達」や「起源」をメインから見ることができ、ドローも付いているため腐らないことが強みです。
喜び勇んでカーミックボンバーに投げたら返しのターンで「雲を追うエイヴン」にたたき割られました。敗北から学んでいこう
「真の木立ち」
エンチャントを守りエンチャントをサーチするカード、主軸がエンチャントであるこのデッキにピッタリなカードです。起動してキーカードを探しに行くかそのまま置いておいて素引きしたエンチャントを守らせるかの判断が難しく、試合中に悩んだケースが多発しました。要練習ですね。
サイド後に入れた各種対策エンチャントをサーチする役目も担います。
「ミラーリの目覚め」
デッキ名を冠するカードであり、マナ倍加と全体強化ができますが、5マナの多色カードと重く、複数引き込んでもオーバーキル気味と弱いところも目立つカードです。WAKEはあくまで補助輪であり、無くてもメサだけ勝てるためこれの着地に拘ると勝機を見誤ります。(実体験)
「太陽の網」
調整段階でビートダウンの「怨恨」絡みの展開が非常に重く、「象トークン」or「樹上の村」+「怨恨」の5/3トランプルが止まらなかったため採用。穴であるパワー2以下のクリーチャーは際がカバーしてくれるため好相性です。5/6飛行は流石レアの貫禄ですね。
プレイすると高確率でテキストを聞かれる一枚。20円で購入。
「花の壁」
ウィニー展開が根の壁だけでは受けきれないため採用、ドローもついていて腐りません。後述の「冬眠」と併せるとテンポとカードで両方のアドバンテージになります。
「聖なる場」
「陰謀団の先手ブレイズ」「なだれ乗り」を許さない市民団体を立ち上げましょう。
「天啓の光」
色が合致しているので普通に強いです。思ったより置物が多い環境のためメインでもいいと思います。
「沈黙のオーラ」
追加の浄化の印章といった立ち位置です、メインで3マナが厳しかったためこちらはサイドで、もっと増量していいと思いました。
「象牙の仮面」
重いですが各種ハンデスやカーミックボンバーのワンキルを防ぐことができます。このデッキの場合は木立ちでサーチできるので躊躇わずに採用できました。
「崇拝」
古典的な手ですが崇拝+メサや対応ミシュラランド起動で頓死率がグッと低くなります。この手のデッキにはクリーチャー除去を減らすだろうと思い採用。木立ちと併せるとクリーチャーデッキでは突破する手段がほぼ無くなります。
「冬眠」
WAKEと相性最悪ですが、それでも上記の村象怨恨に屈してしまうゲームが多かったため採用、花の壁や追加の地の封印と併せることで気持ちドロー加速をすることにも繋がります。
余談ですが今回入賞した【エルフ】には(ry
4.おわりに
2日間通して戦績が振るわず、常に勝率の低いプレイヤーではありますが、今回自分への反省とこれからミラーリの目覚めでデッキを組もうとしている旧モプレイヤーの方々への参考資料として今回文章として残すことにしました。
旧モというフォーマット、”出会い”の遊びだと思っています。かつてのスタンダードで共存していなかったカードが出会ってデッキとして成立し、プールに存在していながら中々実力を発揮できなかったカードがモダンリーガル再録の新カードと手を結び花開き、会場に10人いれば10人とも違うデッキやカードを使用し、遊ぶたびに新たな発見や気づきが生まれました。
30代も半ばに差し掛かろうという身ですが、ここまで熱量をもって取り組むことができるのは幸せなことだと感じています。新たなことを始め、新たな人間と出会い。生活リズムそのものが変わることで心身の健康にも繋がります。
”旧枠モダンは健康にいい”満更ではありません。現に私は本当に健康状態がよくなりました(初めて1年半ほどでオールAまで回復)
ここまで楽しい遊びを産み出し、育んでくださった主催様。情報発信を積極的に行って頂いているプレイヤーの皆様に感謝の気持ちを述べて締めくくりとさせて頂きます。
旧枠モダンウィークエンド、お疲れ様でした。とても楽しく、興奮した2日間でした!
次はもっと勝てるように…!