かもめ亭(離れ)

大地から、大気から、やりがいを摂取しよう!

かもめ亭ゲートボール 2011年3月環境~おさらい~

9月から異動をして新しい環境での仕事にも慣れてきました、( ノ゚Д゚)こんばんわ

この秋は3回目のゲートボール大会を開催するので今から緊張しております。エントリーしていただいた方々、誠にありがとうございます。

この記事では”かもめ亭ルールのゲートボール”についてざらっと解説していきます。(C92で頒布した同人誌の内容とほぼ同じです、第一回大会終了時点での情報なので鮮度に注意してください。)

イメージ 1

コミケで頒布した同人誌の表紙です。

かもめ亭ゲートボールについての簡単な解説は以前僕が書いた記事に


また、2011年3月環境については帝さんが以前纏めてくださったのでこちらも載せておきます。


また、前回チャンピオンのFordさんも解説を書いてくれました


こちらは前回準優勝のひふみさんの解説です。


●「かもめ亭」における環境紹介・各デッキタイプについて
2017年3月より“制限改訂”ということでそれまで遊んでいた2012年9月制限から、2011年3月制限へと環境の遡行が行われました。以下に特徴などを挙げていきます。

≪使用カードプールは2011年8月31日までに発売されたカード≫
パックシリーズは≪PHOTON SHOCKWAVE≫まで、DTは12弾≪エクシーズ始動!≫までが使用可能、書籍付属の≪No.30 破滅のアシッド・ゴーレム≫≪No.16 色の支配者ショック・ルーラー≫≪No.11 ビッグ・アイ≫もギリギリ使用可能です。

≪環境の特徴≫
直前に猛威を振るった【旋風BF】【六武衆】【デブリダンディ】のキーカードに規制が入り、ルールはマスタールール2に移行しモンスター召喚時の優先権による起動効果の発動が不可になり、更に”エクシーズ召喚”の実装がされた環境です。
当時のメタゲームを繙くと、初頭は前期から続く【六武衆】、残存勢力【旋風BF】、ほぼ無規制で戦える【代行天使】、派生デッキの【ジャンクドッペル(ジャンド)】が目立ちますがそれらに対抗した【墓守】や【スクラップ】、【ドラグニティ】【カラクリ】なども活躍し、中期には【TG】の強さが認知されだしこれを組み合わせた【TGフレムベル】【スキドレTG】も出現、さらにストラクチャーデッキで復活を遂げた【暗黒界】も環境に参戦。夏には≪レスキューラビット≫≪エヴォルカイザー・ラギア≫を活用した【ジュラビット】【ラビットTG】なるデッキまで登場し、十指に収まらない様々なデッキが入り乱れたまさに豪華絢爛と言える環境です。

≪使用可能な現在の禁止カード≫
モンスター:≪メンタルマスター≫≪No.16 色の支配者ショック・ルーラー≫
魔法:≪ハリケーン
罠:≪ライフチェンジャー≫≪ダスト・シュート≫≪王宮の弾圧≫≪異次元からの帰還≫≪血の代償≫ *赤字は当時の制限カードです
注目すべきカードは≪ハリケーン≫≪王宮の弾圧≫≪ダスト・シュート≫でしょうか、どれも多くのプレイヤーを悩ませた強力なカードです。
 ≪ハリケーン≫が使用可能ですがこの環境は≪大嵐≫が禁止指定され≪サイクロン≫は準制限です、≪ナイト・ショット≫まだ存在していませんし≪ツインツイスター≫なんてもちろんありません。
 ≪大嵐≫を強く打たせないための最も初歩的なプレイングは“場に魔法・罠カードを出しすぎないこと”ですが(相手と2枚差程度に抑えておくのが基本でしょう)、≪ハリケーン≫はバウンスこそするものの破壊はできません。つまりお互いのプレイヤーは“容赦なくカードを伏せます”。相手が3伏せ以上でターンを迎える状況は当時当たり前でした。

≪王宮の弾圧≫は罠ビート使いに語らせると朝から晩まで時間が経過するような名カードです、各種リクルーターや≪冥府の使者ゴーズ≫≪トラゴエディア≫など限られたカード以外の特殊召喚を封じ、永続罠故に繰り返し使えることが最大の強みです。特に≪真六武衆-シエン≫や≪ナチュル・ビースト≫にバックアップされたこれを突破することは並大抵ではなく、多くのプレイヤーを絶望に突き落としました。≪BF-精鋭のゼピュロス≫とのコンボも有名ですね。

≪ダスト・シュート≫はテキストだけ見たら強力無比と言えるでしょう、クイックエフェクトで“ハンデス”“ピーピング”を同時に行える効果が弱いはずもなく、先攻でこれを構えて打ち込めばゲームのコントロールをぐっと楽にできるカードです。
 しかしながら前述した≪ハリケーン≫環境故に相手の手札が4枚を上回る状況はゲーム序盤ぐらいなのです、後攻で握った場合打つタイミングを迎えられずゲームを終えてしまう、ということもあります。当時のレシピを見ても中期からは環境に合わないと判断されたためかサイドデッキに潜ませたり、非採用になっていたりしました
 さらに【かもめ亭】環境では先攻ドローがないため、先攻時に首尾よくハンデスを決めてもアドバンテージ-1を覆すまでには至らないことが多いのです。
カード性能は勿論高いのですが、環境・ルールを顧みた時に両手放しで採用確定、とはいかないカードだと考えます。

●≪各デッキの特徴(マスタールール3考慮)≫
【六武衆】:本来の歴史ではトップシェアを誇ったデッキタイプです、≪真六武衆-シエン≫の魔法罠封殺、≪六武の門≫による当時では他に真似できない展開力、≪六武衆の師範≫による高いクロックとデッキパワーではトップクラスです。≪真六武衆-シエン≫+伏せカードという布陣は高い攻撃力と防御を同時に要求します。
しかしながら先攻ドロー廃止はカードを2枚以上組み合わせて動き出すデッキタイプにとっては逆風で、過去二度の大会でもしっかり対策されてしまい二回とも全員予選落ちとなってしまいました。

【代行天使】:当時の新戦略“エクシーズ召喚”を無理なく活用した最初のデッキタイプです。≪神秘の代行者 アース≫はサーチャーでありチューナーでもあります。これを処理しないと ≪神秘の代行者 ヴィーナス≫を繰り出され、あっという間に大量展開及びシンクロ召喚をされてしまいます。
 また先攻での≪神秘の代行者 ヴィーナス≫+≪ガチガチガンテツ≫の2000-2200ラインの戦線は当時のビートダウンに重い課題を突き付けるスタートとなります。
 ゲームを決定づける≪マスター・ヒュペリオン≫≪大天使クリスティア≫も対策必須な強力モンスターです。アクセントの≪朱光の宣告者≫もなかなか厄介。派生デッキの【墓守代行天使】や【TG代行天使】が二度の大会で予選を通過しているため今後もシェアを拡大することが予想されます。

デブリジャンド】:前の環境の【デブリダンディ】の流れを汲む≪デブリ・ドラゴン≫≪ジャンク・シンクロン≫+≪ドッペル・ウォリアー≫の名を冠したデッキです。手札・デッキ・墓地のあらゆるリソースを活用し≪TG ハイパー・ライブラリアン≫の効果をフル活用した連続シンクロは莫大なアドバンテージをもたらします。
 さらに劣性時でも≪デブリ・ドラゴン≫1枚で≪ブラック・ローズ・ドラゴン≫に繋ぎゲームリセットを行えるのも魅力です。
 また現在でも人気の高い≪シューティング・クェーサー・ドラゴン≫は擁立すれば勝利を約束してくれると言えるでしょう。この時代ではまだメインデッキに入れづらかった≪エフェクト・ヴェーラー≫を無理なく起用できるのもポイントです。第一回大会では準優勝となりそのポテンシャルを存分に見せつける格好となりました。

【クイックジャンド】:上記の【デブリジャンド】と似たデッキですがその実設計がまるで異なるデッキです。前者が初動に≪ローンファイア・ブロッサム≫、返し札に≪リミット・リバース≫≪デブリ・ドラゴン≫を用いるのに対し、こちらはデッキ名の≪クイック・シンクロン≫と、≪調律≫≪王宮のお触れ≫などを採用し極限まで攻撃力・展開速度に拘ったデッキと言えます。

 【デブリジャンド】はある程度の下準備が必要で始動が遅く、サイド後は≪D・D クロウ≫を常に警戒しなければなりませんが、こちらは≪クイック・シンクロン≫で前触れなく動けるため相手の予想の範疇を超えた展開を行い。複数のシンクロモンスターで速やかに勝負を決めます。

 複数破壊能力を持った≪ジャンク・デストロイヤー≫を容易に繰り出せる事も魅力です、≪レベル・スティーラー≫を絡めることで容易に2枚以上の破壊を実現できます。
 欠点は防御力を削いだ分≪ライオウ≫≪王宮の弾圧≫≪インヴェルズ・ローチ≫に対しては常に厳しい戦いを強いられ、≪クイック・シンクロン≫はステータスが低い上級モンスターのため強さのブレが出てしまうのも少なくないデメリットです。それでも持ち前の瞬発力を活かして第一回大会においてベスト8入賞を果たしました。

【ガジェット】:05年頃よりトーナメントシーンには顔を出したり引っ込めたり、この時代においては“エクシーズ召喚”が≪血の代償≫と相性抜群であることに注目され再び隆盛したデッキタイプです。≪血の代償≫も3枚使用できるためあっという間にモンスターゾーンをカラフルに染めてしまいます。

 持ち前の継戦能力も勿論強力で、オーソドックスな【代償除去ガジェット】、【代償マシンガジェット】のほか当時の選考会代表を勝ち取った【TGガジェット】など派生も豊富です。【TGガジェット】は強力な≪TG ワンダー・マジシャン≫≪ナチュル・パルキオン≫≪氷結界の龍 トリシューラ≫を起用できるのが嬉しいところです。

 欠点はこの時代のランク4モンスターは種類がまだ少なく、除去効果を持ったカードもないため、エクシーズ召喚=高打点生成という状態になってしまいます。そのため≪ジェムナイト・パール≫を上回る2650以上の攻撃力は≪血の代償≫+ガジェットでは突破不可能なのです、よって≪スクラップ・ドラゴン≫や【代行天使】の≪マスター・ヒュペリオン≫には苦戦を強いられます。
第一回大会ではその安定性を発揮し【TGガジェット】が4位入賞となりました。

【ドラグニティ】:1枚でレベル8のシンクロ召喚を可能にする≪ドラグニティ-ドゥクス≫ボードコントロール性能の高い≪ドラグニティ-レギオン≫を軸に据えた、剛柔どちらの動きもできるビートダウンデッキです。
 ≪竜の渓谷≫が手札の質を高め、≪調和の宝札≫≪ゴッドバードアタック≫と便利な種族サポートカードも使用できるため様々な状況に対応できるデッキと言えるでしょう。安定して≪スターダスト・ドラゴン≫+伏せカードという布陣を実現できるデッキなので罠系デッキは後攻時に頭を抱えます。

 欠点は【六武衆】と同じくA+Bで動くデッキなので先行ドロー廃止が重く圧し掛かります。また≪D・D クロウ≫をケアする手段がなく2戦目以降は常に警戒する必要があります。強力なデッキタイプではありますが過去の大会では今一つ結果を残すことができませんでした。

【旋風BF】:2017年現在も根強い人気を誇るデッキタイプです。前環境でトップグループにいたため≪BF-月影のカルート≫≪ゴッドバードアタック≫に規制がかかり≪ゴヨウ・ガーディアン≫に至っては禁止指定され大幅にその力を落としてしまいました。
 当時の構築ではメインに≪ライオウ≫や≪キラートマト≫、≪クリッター≫、≪魂を削る死霊≫、≪魔導戦士 ブレイカー≫と優秀な闇属性を補助に起用したり、≪霞の谷のファルコン≫を採用した【ファルコンBF】というデッキタイプもありました。

 弱体化したとはいえ唐突に降ってくる≪BF-月影のカルート≫は戦線を大きく乱し、≪BF-極北のブリザード≫からのシンクロ召喚は未だ強力です。準制限ですが≪ゴッドバードアタック≫も警戒必須でしょう。環境的には専用罠≪デルタクロウ-アンチ・リバース≫が光ります
 最大の弱点はやはり攻撃力、≪BF-蒼炎のシュラ≫を上回る1850以上の打点に対しては常に戦闘をフォローする必要があります。罠の発動基準を考え上手く立ち回っていきたいところです。

【墓地BF】:当時の制限が発表された当初有力視されていたデッキタイプです。≪終末の騎士≫を活用し墓地を整え、墓地リソースから消費0で呼び出した≪BF-アームズ・ウィング≫≪BF-アーマード・ウィング≫でクロックを刻むデッキです。【旋風BF】とは採用カードも戦術も全く違ったデッキとなります。デッキコンセプト上≪ダーク・アームド・ドラゴン≫≪異次元からの帰還≫≪王宮の弾圧≫と癖のあるパワーカードをプレイし易いことが特徴です。

 ≪BF-大旗のヴァーユ≫はコストを要求せずターン内の使用制限もないため、罠ビートの≪王宮の弾圧≫+1900打点モンスターの構えを容易に解決できることが強みです。ルール上では後攻時に≪強欲で謙虚な壺≫から≪BF-暁のシロッコ≫を召喚できるので、先攻で出てきた下級モンスターに対して強く出ることができます。≪旋風BF≫よりプレイが難しいですが≪ゴッドバードアタック≫も勿論強力です。

 欠点は始動が遅めのデッキのため【ジャンド】や【TG代行天使】などの一気に押し込むデッキには速攻を決められてしまうことも、特に≪終末の騎士≫≪カードガンナー≫が≪TG ストライカー≫を呼んでしまうので2戦目以降はモンスターの出し方に注意する必要があります。ですが自分が≪王宮の弾圧≫を貼っている場合は非常に有利なゲーム展開となるでしょう。弾圧下では≪BF-暁のシロッコ≫の2000打点すら超えるのが困難なのです。

【暗黒界】:2011年6月にリリースされたストラクチャーデッキのお陰で一躍環境に躍り出たデッキタイプです。≪暗黒界の龍神 グラファ≫による不死身の2700打点は脅威以外の何物でもなく、当時の伏せ環境に有効な≪暗黒界の雷≫も警戒が必要なカードです。維持している限りアドバンテージをもたらす≪暗黒界の門≫は即座に除去しなければ徐々にペースを握られてしまいます。場で効果を発揮するモンスターが少ないため≪スキルドレイン≫も好相性です。

 欠点は展開力に乏しく、墓地除外を苦手とするため≪氷結界の龍 トリシューラ≫を召喚されると非常に厳しい展開となります。またこの時期は手札を捨てる行為を魔法カードに頼ることが多いため、≪真六武衆-シエン≫≪ナチュル・ビースト≫も苦手とします。第一回大会こそ使用者0でしたが第二回大会では1名がベスト8入賞を果たしました。

【スクラップ】:2011年5月に行われた第一回レジェンドチャンピオンシップ(LCS)を制したデッキタイプです。≪スクラップ・キマイラ≫1枚から生成される≪スクラップ・ドラゴン≫は他のデッキから繰り出されるそれの何倍も強く、破壊されると後続が出てくるという能力も当時としては破格の性能でした。

デッキの固定枠が少なく当時は≪召喚僧サモンプリースト≫≪サイバー・ドラゴン≫≪魔導戦士 ブレイカー≫などを用いた【グッドスタッフ】寄りの構築や≪王虎ワンフー≫+≪幻獣の角≫を搭載した【メタビート】風など幅広いカードが起用されていました。中でも≪サイバー・ドラゴン≫は【ガジェット】【カラクリ】のメタと≪スクラップ・ビースト≫とのシンクロで強力な≪スクラップ・ツイン・ドラゴン≫の召喚にも使える相性のいいカードと言えるでしょう。

欠点はモンスターの枚数に乏しく、≪スクラップ・キマイラ≫≪スクラップ・ビースト≫は条件を満たさないとバニラモンスターに等しいので序盤のテンポが遅いこと、また特殊召喚手段がほぼ搭載されないため≪神の警告≫1枚でターン終了に追い込まれることもしばしばあります。攻め時を見極めて≪スクラップ・キマイラ≫を召喚することが肝要でしょう。
 第一回大会において使用者僅か1名ながら3位入賞、持ち前の粘り強い戦い方が光りました。

【ワーム】:【TG】と同時期に登場した≪W星雲隕石≫により一躍脚光を浴びたカテゴリーです。召喚するだけで戦線を構築できる≪ワーム・ゼクス≫+≪ワーム・ヤガン≫のコンビ、サーチャー≪ワーム・カルタロス≫、除去効果を持つ最上級≪ワーム・キング≫を中心としたビートダウンデッキです。

 当時としてはぶっとんだ性能を持つ≪W星雲隕石≫はマスト・カウンターと言えるでしょう。最大限活用できると、リバース効果発動+リバース効果再利用+ドロー+最上級ワームをデッキから特殊召喚と2017年でも通用すると思われるパワーを持ったカードです。
 第一回大会において2名が使用し、うち≪トレード・イン≫≪ワーム・クィーン≫≪ヴァイパー・リボーン≫を採用した構築が見事初代ゲートボール大会優勝となりました。

【HEROビート】:2017年現在も未だ人気の高いデッキタイプです、この時代では≪ヒーローアライブ≫こそ存在していたものの、エクシーズモンスターに乏しくまた大きなライフロスを看過できず、妨害手段が多い環境においてはデメリットばかりが目立ち、まだ注目されていないカードだったためこのデッキタイプは、≪E・HEROアナザー・ネオス≫≪デュアルスパーク≫≪ヒーロー・ブラスト≫を中心としたかつての【光デュアル】に近い構築でした。
 1800-1900のハイビ―ト戦略と多量の除去カード、後半は≪ミラクル・フュージョン≫1枚で強力なモンスターを繰り出す、という戦術で、メインデッキに≪ライオウ≫を無理なく積めるのも嬉しいポイントです。

 また、【代行天使】の繰り出す≪ガチガチガンテツ≫のバックアップを得た≪神秘の代行者 ヴィーナス≫の2000打点に手を焼くためか、≪N・グランモール≫もしばしば起用されていました。当時はシンクロ召喚が主流だったため≪強制脱出装置≫の採用率が低かったのです。
 愛好家が多いデッキタイプなので常にメタゲームの中で意識する必要はあるでしょう。

【ジュラビット】:当時最新カードの≪レスキューラビット≫と、強力なコントロール性能を持つエクシーズモンスター・≪エヴォルカイザー・ラギア≫を基軸に据えた、エクシーズ召喚中心に立ち回るビートダウンの原典のようなデッキです。

 【ジャンド】や【代行天使】のサイズの小さいモンスターに有効な≪ジュラック・グアイバ≫は、モンスターを戦闘破壊するだけで≪エヴォルカイザー・ラギア≫に繋がります。≪エヴォルカイザー・ラギア≫は効果こそ使い切りですが≪真六武衆-シエン≫と違い召喚・特殊召喚もカウンターできるため更に強力です。この時代には【壊獣】などないため存分にコントロール性能を発揮できます。

 欠点は≪セイバーザウルス≫や2枚目以降の≪レスキューラビット≫など素引きしたくないカードが多くどうしてもブレが生じるため環境トップグループ、とはいかない安定感のなさです。未だに大会での使用者がおらずまだ未成熟なデッキと言わざるを得ないのかもしれません。



●環境考察―かもめ亭25 参加者28名
去る6/3に行われた大会を振り返ります。今回のメタゲームは以下の通りです。

デッキジャンル 使用者数 使用率
【六武衆】 3 11.1 %
【TG代行天使】 3 11.1%
【TGガジェット】 2 7.4 %
【ジャンクドッペル(クイック1 デブリ1)】 2 7.4 %
【カラクリ】 2 7.4 %
【HEROビート】 2 7.4 %
【ワーム】 2 7.4 %
【ドラグニティ】 2 7.4 %
【旋風BF】 2 7.4 %
【スクラップ】 1 3.7 %
【代行天使】 1 3.7 %
【次元スキドレバルバ】 1 3.7 %
【代償ジェネクス 1 3.7 %
【代償マシンガジェット】 1 3.7 %
【ダイガスタ1キル】 1 3.7 %
【リクルーター昆虫】 1 3.7 %
【エンジェル・パーミッション 1 3.7 %

結果が
優勝:【ワーム】(予選4-0)準優勝:【デブリジャンクドッペル】3位:【スクラップ】
4位:【TGガジェット】(予選4-0)5位:【クイックジャンクドッペル】
6位:【カラクリ】7位:【TG代行天使】8位:【旋風BF】となりました。予選通過したデッキがほぼ被りなしとなり、群雄割拠と形容できるメタゲームではないでしょうか。

開催前の自分の予想では【六武衆】、【TG】系などが有力かと思われ、前者が3名、後者が合計5名となりトップグループを形成しましたが、蓋を開けてみれば前者はやはり安定性に欠け全員予選敗退、後者はメタゲームに飲み込まれながらも2/5という予選通過率でした。意識されているとはいえ【TG】の持つ展開力・継戦能力は強力ということが証明された形となりました。

≪先攻・後攻の取り方の変化≫
2016年度に5度開催された「2012年9月環境マスタールール3適用」ゲートボール大会では“後攻”を取るプレイヤーが圧倒的多数でした。理由としてはやはり≪大嵐≫の存在、≪暗炎星-ユウシ≫や≪聖刻龍-トフェニドラゴン≫など相手のカードを除去することに優れたモンスターや、相手のカードを起点に動くカード多数存在した環境だったからだと思われます。この時期はシンクロ召喚を行うデッキには冬の時代であり、≪真六武衆-シエン≫の拘束力も薄く、【ジャンド】系デッキは厳しい規制がかけられていました。せいぜい≪ヴェルズ・オピオン≫擁する【ヴェルズ】デッキが好んで先攻を選択していたようです。
 ところが今回の「2011年3月環境」では圧倒的に“先攻”を取るプレイヤーが多数でした。理由を箇条書きします。

●“大嵐”が存在しない→先攻で何枚伏せようが大量破壊されることはそうそうない=伏せた枚数分だけ相手ターン時のアクションが増え、守りが固くなる。

●先攻で擁立されると厄介なモンスターの存在→≪真六武衆-シエン≫、≪シューティング・クェーサー・ドラゴン≫、≪カラクリ大将軍 無零怒≫+≪ナチュル・ビースト≫、等多数。=これらを召喚させる前に罠でカットする。この時代に≪増殖するG≫がOCGに存在しないのもこの要素に拍車をかける(米STORが初出で日本では11年9月に発売)

●後攻の+1枚があっても罠を越えられない→【TG】など一見後攻での動きにマッチしているが、先行で出された攻撃力1800-1900のモンスター+罠を超えるにはシンクロ召喚を強いられてしまう。ここに≪神の警告≫≪奈落の落とし穴≫≪王宮の弾圧≫があり、罠が厚いデッキなら≪昇天の黒角笛≫のメイン起用もあり得る、これを超えるのは容易ではなくまた時間をかけるとライフを高速で取られていってしまうため安易に後攻を選択することは厳しい。

●そもそも“後攻”を選択したいか→上記の三要素を踏まえて尚、後攻を取りたいデッキがあるかということになる。今回大会では7位入賞の【TG代行天使】がメインデッキから≪サイバー・ドラゴン≫を起用して後攻意識のチューンを施していた。カード選択からしっかり吟味し、プランを固める必要があると言える。

*この記事は2017年8月に書いたものなので現在はトレンドが変化しつつあります

*僕は強豪でもなんでもないただの養分系プレイヤーなのでこのブログを鵜呑みにしないようにご注意ください。



改めて。11/11(土)かもめ亭27~New division~宜しくお願い致します!