かもめ亭(離れ)

大地から、大気から、やりがいを摂取しよう!

ゲートボールについて(概要)

遊戯王OCGにおいて巷で密かなブームを起こしている遊び方”ゲートボール”twitter等で目にする機会も増えたということで僕なりの定義を書いていきます。(たいした実績もないプレイヤーの戯言です)

そもそもゲートボールとは何ぞ?という人のために箇条書きを

・昔のカードプール及びリミットレギュレーションを指定してデッキを構築

・○○年××月制限と指定してパック・DT・プロモカードなど範囲まで細分化することが望ましい。

↑ここまではおおよそゲートボールで遊んでいる方々の共通認識でしょう。

・マスタールール3の下プレイする(かもめ亭オリジナル)

・カードの裁定及びテキストは最新の物を用いて行う(かもめ亭オリジナル)

↑2つが僕の定義する”ゲートボール”に含まれています。

~マスタールール3で行う意味(2014年2月制限より前の環境における変化)~

① 先攻ドロー廃止

→マスタールール2までの遊戯王OCGにおいて、選択権がある場合に”後攻”を選択する意味は殆どありませんでした。先攻ドロー廃止によって以前の環境でプレイする場合にも従来の戦略とは違ったものを用意する必要が出てきます。

環境を遡れば遡るほど現代遊戯王のような制圧布陣を先攻で安定して敷くことが困難となってくるのです(例えば2016年【DD】の先攻≪DDD 呪血王サイフリート≫+≪クリスタルウイング・シンクロ・ドラゴン≫等は2013年以前の遊戯王では安定して成立させることはほぼ不可能でした)

そもそも先攻でまともな布陣を敷くことすらできないデッキもあります。よって先攻を選ぶ=1アド差がついた状態でのスタートとなり、後攻を選ぶことに大きな意義を見出せるようになります。

後の記事でも解説する予定ですが、かもめ亭においてゲートボール大会(2012年9月制限・LTGYは禁止)を2016年1月から2017年3月まで5回開催しました。ざっと試合風景を見ても1ゲーム目から後攻・敗北後の選択権でも後攻を選ぶデッキが多数でした。せいぜい【ヴェルズ】(速やかにオピオン+バックを目指したい)や【ギアギア】(ギアギア-マーセット、あるいはギアギガントXを擁立したい)が積極的に先攻を取る、といったようです。

② サイドチェンジ

→①の項目にも絡んできますが、先攻ドローがないためメタカードで永続罠を起用する=先攻を取りたい。手札誘発・ブラックホール等の除去魔法を起用する=後攻を取りたい。となるでしょう。

従来は先攻ドローがあったためチェンジ後選択権があれば99%先攻、ゲートボールは先攻ドローがない。これがどういうことかと言うと。

例:先行型にチューンした【ヴェルズ】で≪D・Dクロウ≫を起用したい

→先攻を取るデッキで1ターン目で握ってしまうと腐る可能性の高い手札誘発を入れるか否か

例:後攻型にチューンした【カオスドラゴン】で≪王宮のお触れ≫を起用したい

→先攻でほぼ実質やることがないデッキでリスクを追ってでも永続罠を入れるか否か

こういったジレンマが発生します。また勝利して迎えたサイドチェンジでは相手がどちらを選ぶのかが定かではないため尚更悩ましい状態になります。

後攻型【ゼンマイ】が先攻を渡される読みで≪次元の裂け目≫を起用したら後攻を渡され、結果≪次元の裂け目≫に≪砂塵の大竜巻≫を被弾、割り切りで投げた≪ゼンマイシャーク≫の効果に≪増殖するG≫を打たれる。なんて状況にもなりかねません。

③ フィールド魔法の張り替え

2012年9月環境でも≪暗黒界の門≫≪竜の渓谷≫など強力なフィールド魔法が多数存在しました。

当時のルールなら≪暗黒界の門≫を≪竜の渓谷≫で張り替えて伏せカードに≪サイクロン≫というプレイができましたが、ゲートボールでは≪暗黒界の門≫も≪竜の渓谷≫も共存してしまいます。これがどういう影響を及ぼすのかというと。

・まず、ミラーマッチでの張り替えによる一方的なアドバンテージ獲得ができなくなりました。≪魔導書院ラメイソン≫もお互いドロー加速になります。

・≪サイクロン≫の重要性が格段に上がりました。≪暗黒界の門≫を除去したら≪群雄割拠≫を捲られてピンチ。なんて事態も起きえます。

・≪歯車街≫など著しくカード性能に影響を及ぼしました。

フィールド魔法を用いるデッキにおけるプレイ、相手の伏せカードの弾き方に大きな影響が出た変更です。

④ 最新テキスト・最新の裁定

→裁定では≪黄泉ガエル≫≪エフェクト・ヴェーラー≫の使い勝手が変わりました。≪エフェクト・ヴェーラー≫で≪魔導教士 システィ≫の効果が無効化されるようになったことは【魔導】デッキに向かい風でしょう。

テキストでは≪クリッター≫に大きな変更が加わり1ターン中に≪リビングデッドの呼び声≫などを絡めた効果連打が不可能になったり、手札誘発モンスターをサーチしてもそのターン中は使用できなかったりと、デッキによってはかなり辛い変更と言えるでしょう。

また最近では≪王家の眠る谷-ネクロバレー≫の変更もあり、≪炎王神獣  ガルド二クス≫≪暗黒界の龍神 グラファ≫などの所謂自己再生モンスターの効果が軒並み無効化されるようになりました。

こういう細かなところでも各デッキの環境における評価に絡んでくるのがかもめ亭ゲートボールの面白いところであり、セールスポイントでもあります。

ざっと4項目上げましたがこれらの要素だけでも当時とは全く違ったゲーム展開となります。仲間内でざっとルールを制定し、プレイする前はどうなることかと思いましたが、大会を開いても20~24名の安定した人数を確保と少なくない人数に理解を得られている遊び方だと思います。

当時の高額デッキも今組めばかなり安上がりだったりするので強いレシピをコピーして遊んでみるだけでも面白い、ぜひお試し下さい。


次回はかもめ亭ゲートボール大会における考察を書ければいいなと思います。